おぼっちゃまくんが2×3を勉強する話し知ってる?
中学3年の高校受験直前の時期、
なぜかわたしは突然におぼっちゃまくんにハマった。
教室の前の席の男子から漫画を借りて、授業中におぼっちゃまくんを読んでいた。
マジでクズだったと思う。
しかし、わたしはどっちかというと要領だけはよくて、あんまり勉強しなくても成績だけは良い方だった。
なぜそうなったかというとちゃんと理由があって、頭が良かったからではなく、単に私が5人兄姉の末っ子だったからである。
先に姉兄が4回も勉強してきた教科書が家に山積みになっていて、暇すぎた小学生のころから、何度も何度もその辺に転がっている教科書を読んだり、姉兄が勉強してる横でノートを覗き見してたから、なんとなく幼いころから自然に知識が蓄積されてたんだと思う。
だから常に初見ではなく、なんかみたことある、という状態で授業に臨めていたんだと思う。
で、前置きはそれくらいにして、おぼっちゃまくんを読んで私は衝撃を受けた。
それは、おぼっちゃまくんがめちゃくちゃ頭悪いからだった。
ちゃまちゃま、マジで金持ちだけが取り柄だった。
その中で忘れられないエピソードがある。
彼が高名な教師や博士を自宅に6人くらい呼び寄せ、1室に彼らを座らせた。
そしておぼっちゃまくんが教壇に立ち、2×3を黒板に書きこう言った。
「この中で、2×3をぼくちゃんに教えられる人!」
おぼっちゃまくんは算数がまったくわからないので、むしろまったく理解できないぼくちゃんにお前ら教えられんのか!?と問いかけたのである。
「ハイ!」とその中の一人が手を挙げ、
「みかんがお皿に2つのってます。そのお皿が3皿あるので、全部で6個です。つまり答えは6ですね」
と教えた。
でもおぼっちゃまくんは
「じぇんじぇんわかりましぇん!!次!!」
となる。
つまり延々まったくわからない。
何が言いたいかというと、いまの私にプログラミング教えられる人!!
と呼びかけて、いったい誰が教えられるんだろうなぁと、会社の優秀なエンジニア達をみてそう思った。
いつだって、バカに教えることは難しい。
割となんでもすんなり理解できてた小中学生時代、おぼっちゃまくんがバカに思えたけど、
あれ…?いまのわたし、おぼっちゃまくんじゃね??
と思った。そんな春。 プライスレス。